出世するにはどうすればいいか
前回の記事の続きのお話になります。
企業の中で出世するという事 - KABEの中小企業診断士受験ブログ
前回の記事では、出世する事は大変な事もあるけれど、いい事の方が多いんじゃないかというお話をしました。
今回は、どうすれば出世できるか、という事を考えていきたいと思います。
「出世するには仕事を頑張って高い成果を上げればいい」というのは皆さん考えると思うのですが、私はこれはちょっと違うと思っています。
例えば営業課長よりも高い売上げノルマを達成したから、「よし!今日から課長を交代しよう」とは普通はならないですよね。
そんなに分かりやすく成果が高い順に、高い役職につけていくという事はありません。一度課長になった人はそんなに簡単に降格にはなりませんし、平社員がいきなり部長になったりすることもありません。
ではどうすれば出世するかというとポストが空いた時に、そのポストに選ばれればいいという事になります。
これはかなり運とタイミングに左右されます。
仕事の実力や人間関係はもちろん大切ですが、そもそも競争の激しいポストや競争の少ないポストという差もあるので、完全に個人がコントロールする事は出来ません。
そんな他力本願の要素が多い出世ですが、普段の仕事の中でアピールする場はきっとあるはずですし、長い年月で考えれば、実力と人望がある人はいずれ出世していく可能性は高いです。
個人的な話ですが、私は出世に関して大きな失敗をしています。
私が勤務している企業は中小企業なので人数も少なく、私は総務部にいたのですが、部署には数人しかいませんでした。
そうすると年齢構成的に、自分もいずれは部長になれそうだな、とか、そういう事が見えてくるんですね。
私も20代の間は中々自分の思う様な仕事が出来ていなかったのですが、いずれ出世すれば自分のやりたい仕事も出来るようになると思って、のんびり過ごしていました。
ですが、30歳になった時に会社から異動を言い渡されました。
正直なところ、移動先の部署はおいしい部署ではありませんでした。もともといた部署はそのまま放っておけば出世できる可能性が高かったのに対して、移動先の部署では出世できるようなポストがほとんどありませんでした。
そこで私は、異動をしたくないと言いました。
移動先の部署に行っても出世できる可能性がないので異動したくないと。
社員の立場からそう思うのは当然だとは思いますが、人事異動というのが一社員の意向で覆るという事はまずありません。
私はこの時、会社の異動命令に不満を口にした事で、会社の決定よりも個人の出世を優先する不満分子とみなされることになりました。
この時は自分のキャリアに大きな不安を抱きました。
ですが、結果的にこの時の人事異動をきっかけにして私のキャリアは好転しました。
新しい部署では、比較的自由に自分で仕事を組み立てる事が出来ました。
もちろん担当業務というのはあるのですが、空いた時間には別部署の業務を手伝ったり、業務のやり方を変えてみたりすることも出来ました。
そのような中で自分が仕事の中でやりたい事、得意なことというのが見えてきました。それはITを活用して業務を改善していくという事でした。
私の会社は当時かなりアナログなやり方で、改善できる部分が数多く存在していましたし、私も試行錯誤を繰り返していくうちに、社内で一番ITに詳しい人という様に、周囲から認識してもらえるようになってきました。
そして何年かそういう事を続けている内に、会社にIT関係の部署を作る事になり、その部署の担当者になるという形で出世をすることが出来ました。
長々と個人的な話をしてしまいました。
私がこの話を通じてお話ししたかったことは、出世をするには
- 空いたポストに選ばれる
- これまで存在しなかった新しいポストを自分で作る
という2つの方法があるという事です。
出世するためには既存のポストを狙うしかないと思われる方も多いと思いますが、それは運とタイミングの要素が非常に大きいです。
それに比べると自分で新しいポストを作るという方法は、自分の意志でコントロールできる余地が大きいです。
そして、この2つの方法は基本的には両立可能で、どんな部署で働くにしても「〇〇と言えば〇〇さん」と言われるような独自性を確立しておけば、ポストという形で会社から処遇される可能性が高まります。
今回は偉そうな話をしましたが、私なりにこれまで会社員として働いてきた中で大きな失敗も経験して、考えたことを記事にしてみました。